
NALA SINEPHRO / Space 1.8 (LP)
新鋭 NALA SINEPHRO による瞑想的なジャズ・サウンドのデビュー・アルバム『Space 1.8』が WARP レーベルよりリリース。
NALA SINEPHRO の『Space 1.8』。Warp Records からナラ・シネフロの瞑想的ジャズ・サウンドによる傑作デビュー・アルバム『Space 1.8』がリリース。PG SIX、LILA SAKINI などとも共通する感覚を感じる、現在のニューエイジとコンテンポラリー・ジャズが出会った傑作アルバム。強力にお薦めします。ナラ・シネフロはロンドンを拠点に活動する、カリブ系ベルギー人の作曲家で、プロテューサー兼ミュージシャン。 本作は2021年9月にデジタル、ストリーミング配信、そして超限定数のアナログ盤でリリースされ、Pitchfork が「Best New Music」に選出したのを筆頭に、主要音楽メディアがこぞって絶賛、瞬く間に入手困難となっていたアルバム。作曲、プロデュース、演奏、エンジニア、レコーディング、ミキシングのすべてを、若干22歳のナラ・シネフロ自らが手がけ、モジュラー・シンセサイザーの他、ペダル・ハープも演奏している。 このアルバムでコラボレートしているミュージシャンには、サックス奏者のヌバイア・ガルシア、同じくサックス奏者でエズラ・コレクティヴで活躍するジェームス・ モリソン、ヌバイア・ガルシアも所属するマイシャからはギタリストのシャーリー・テテとドラムのジェイク・ロング、サンズ・オブ・ケメットのドラム、エディ・ヒック等、現代UKジャズ・シーンで活躍する面々が顔を揃えている。 楽曲名の通り、それぞれの曲に吹き込まれた「スペース」は、暖かい光に満たされた部屋でレコーディングされ、アルバム制作中、彼女は色のそれぞれ異なる周波数を引き出すために、溌剌とした色彩を思い浮かべた。それは共感覚 (音によりある色を感じるというような) の世界で、それをリスナーが逃避して没入できる空間として提供している。どの楽曲も、最初のテイクで、何か食べたり、談笑したり、瞑想した後にレコーディングされている。 Space 1 - 黄色やオレンジに光り輝くゼロ地点で、彼女が家と呼ぶ様々な場所について描かれている。それは彼女が子供の頃によく遊んだベルギーのソワーニュの森を思い起こさせるサウンドだ。やがて曲調はもっと湿り気のある音風景に取って代わる。それは彼女の家族が住んでいたマルティニーク島のサン=ジョセフにある緑豊かな山の尾根を表現している。 Space 2 - 黄暗青色の霞に包まれ、蛹のように空間は変化し、柔らかなキーボード、キラキラと揺らめくギター、低音域と高音域の間を滑らかに歌うサックスを経て、曲の後半で鳴り響くシンセサイザーに導かれ、自由落下する至上の喜びが広がっていく。 Space 3 - ここではドラマーのエディー・ヒックとプロデューサー兼マルチ・インストゥルメンタリストのドゥェイン・キルヴィングトンとの3時間におよぶ即興演奏をエディット。 Space 4 - 焦げたオレンジ色を想起させ、ジャン=ミシェル・バスキアの作品にインスパイアされており、ピュアなサウンドに溢れている。 Space 5 - ジェイク・ロングのドラムを加工したパルス音は、鼓動をイメージしている。 Space 6 - 濃い青と紫が頭上で渦を巻き、下から上昇するように展開するサックスと推進力のあるパーカッション、そして後半では左右にパンするシンセサイザーが溶け合うように一つになっていく。長時間の即興セッションから生まれたトラック。 Space 7 - 金色とピンクの色調を持つこの曲は、献身と祈りのための聖域であり、夏の間の瞑想の直後、真夜中に作られた楽曲。彼女が奏でるハープと様々なシンセサイザーの組み合わせによるソロ曲。 Space 8 - 黄色のベルベットと新しい夜明けの幻想を包み込むようなトラックで、本作はこのトラックでクライマックスに達する。 Tracklist 01. Space 1 / 02. Space 2 / 03. Space 3 / 04. Space 4 / 05. Space 5 / 06. Space 6 / 07. Space 7 / 08. Space 8¥3590-